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■医療法人
■医療法人設立認可申請・登記の手順

医療法人の設立申請から登記までのスケジュールは、およそ以下のようになっています。

[医療法人設立認可フローチャート]


注1:設立認可申請書等とは、「設立認可申請書、設立総会議事録、事業計画書、収支予算書」を指す。
  社 団 財 団
診療施設の規模 1病 院(20ベット以上)
2診療所(0〜19ベット)ただし、常時医師又は歯科医師が勤務
 するものであること。
3介護老人保健施設
設立者 個人 個人又は法人(ただし、財産を寄附する者に限る。)
財産を出す形、及び
その権利
出資
出資した者は社員となり、額に応じて出資持分を有する。
寄附
寄附行為であるから、設立者は、設立後法人に対し一切の請求権はない。



執行機関 理事(理事会)
社員総会で選出
原則として3名以上
理事(理事会)
評議員会又は理事会で選任、原則として3名以上
議決(評議)機関 社員総会 評議員会
監査機関 監事
社員総会で選任、1名以上
監事
評議員会または理事会で選任、
1名以上
会議の定足数・
議決数
特別重要事項(解散・合併・定款変更など)を除いては社員総会、理事会、評議員会とも過半数でよい。
解散時の残余財産の
処分方法
出資持分類に応じ出資社員へ返還する。 理事会で処分方法を定め知事の認可を受けて処分する。
診療報酬の制限 特にない(健保の指定を受けないことも可)。
従来の設立例 多人数の者が出資しあって施設を作ろうとするとき。 1.会社など法人設立の施設を独立法人に分離させるとき。
2.現在、事実上人格なき社団で、かつ、役員間に同族性のない場合で、正式に法人格を得たとき。


■医療法人の設立

1 医療法人の設立申請ができる方
(1) 医師又は歯科医師である方
(2) 欠格条項(医療法第46条の2第2項)に該当していない方
   ア 成年被後見人又は被保佐人でない方
   イ 医療法、医師法、歯科医師法及び関係法令に、現在及び過去2年間違反していない方
   ウ 禁こ以上の刑に処せられ、刑を執行されているか執行猶予期間中でない方
2 医療法人の構成
(1) 役員
  医療法人は理事(原則として三人以上)と監事(一人以上)を、その役員として置かなければなりません。
役員は、前記1(2)の「欠格条項」に該当していない方で、自然人に限られます。また、未成年者、設立しようとしている法人と取引関係にある営利企業の役職員になっている方が役員に就任することは望ましくありません。  
  ア 理事
  (ア) 理事は、法人の事務を執行します。
  (イ) 管理者は、原則として理事にならなければなりません。
  (ウ) 理事には、通常、社員の全部又は一部の方が就任しますが、社員以外の方が就任しても差し支えありません。
  イ 理 事 長
  (ア) 理事長は、医師又は歯科医師であることが必要です。
  (イ) 理事長は、理事の中から互選されます。
  ウ 常務理事
  (ア) 常務理事は、理事長を補佐して常務を処理し、理事長に事故があるときは、その職務を代行します。
  (イ) 医師又は歯科医師である必要はありません。
  (ウ) 常務理事は、理事の中から互選されます。
  エ 監事
  (ア) 監事の職務は、民法第59条に規定されています。
  (イ) 監事は、理事の事務執行を監督します。
  (ウ) 監事は、理事を兼ねることはできませんが、社員であっても差し支えありません。ただし、出資はしないでください。
  (エ) 設立しようとしている法人と、利害関係が深い方、他の役員と親族等の特殊の関係がある方は就任できません。
(2) 社員(設立者)
  医療法人社団は、人々の集合体であり、その人々を社員といいます。
  社員は、原則として三人以上としてください。
  出資した方は、必ず社員になります。
  出資していない方でも社員になれます。
  社員は、株式会社の株主に近いもので、従業員ではありません。
(3) 従 業 員
  医療法人の開設する病院等で働いている方をいいます。
  理事長や常務理事等であっても、法人が開設する病院等で働いていれば従業員ですから、法人から給与等の支給を受けることになります。
  医師又は歯科医師のほかに、診療所にあっては看護師、歯科診療所にあっては歯科衛生士が常勤で1名以上従事していることが必要となります。
3 医療法人の財産
(1) 自己資本比率
  病院又は介護老人保健施設を開設する場合 ・・・・・・ 20パーセント以上
  診療所のみを開設する場合 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0パーセント以上
   
(財産の総額−負債の総額)÷財産の総額×100=自己資本比率
(2) 出資(寄附)財産(負債を除く。)
  財産の種類
    (ア) 基本財産 ・・・・・・・・・・・・・ 不動産、運営基金等の重要な資産
(イ) 通常財産 ・・・・・・・・・・・・・ 基本財産以外の資産
  財産の評価額
    (ア) 不動産、借地権 ・・・・・・・ 不動産鑑定評価書又は固定資産評価証明書の額
(イ) 預 貯 金  ・・・・・・・・・・・・・ 残高証明の額の範囲
(ウ) 医業未収金 ・・・・・・・・・・・ 前年実績からの推計値
(エ) 医薬品、材料等 ・・・・・・・ 帳簿価格
(オ) 医療用機械備品 ・・・・・・・ 減価償却した薄価
(カ) じゅう器備品 ・・・・・・・・・ 減価償却した薄価
(キ) 電話加入権 ・・・・・・・・・・・ 時  価
(ク) 保証金等 ・・・・・・・・・・・・・ 契約書の金額(契約書に、償却に関する条項があ
                る場合は、償却後の金額)
(ケ) 内装、附帯設備 ・・・・・・・ 減価償却した薄価
* 減価償却については、基準日を設定します。
  出資(寄附)財産は、出資(寄附)者に所有権のあるもので、法人に出資するのが適切なものであること。
(3) 負債の引継ぎ
  出資(寄附)財産の取得時に発生した負債は、医療法人に引き継ぐことができます。ただし、法人化前の運転資金、消耗品類の取得に要した費用に係わる負債は、引き継ぐことができません。
  負債の引継ぎは、債権者の承諾及び根拠資料を必要とします。
(4) 運転資金
  原則として初年度の年間支出予算の2か月分に相当する額とします。
  預貯金、医業未収金の換金が容易なものとします。
  設立後の金融機関等からの借入金は、運転資金として、算入できません。
4 医療法人の義務
(1) 決算の届出
  医療法人には、毎会計年度の終了後2か月以内に、決算の内容を都道府県知事に届け出ることが義務付けられています。
(2) 書類の整備
  医療法人は、毎会計年度の終了後2か月以内に、1.財産目録、2.貸借対照表、3.益計算書を作り、常に事務所に備えておくことが義務付けられています。

[設立認可申請書類について]

(1) 設立認可申請書
(2)添付書類 [1]定 款
[2] 設立趣意書
[3] 設立当初において当該医療法人に所属すべき財産の財産目録
イ 設立時の財産目録
ロ 設立財産目録の明細書
ハ 設立時の負債内訳書
ニ 出資申込書
[4] 不動産その他重要な財産の権利の所属についての証明書類
イ 不動産の評価書
※出資しない場合は不要
ロ 銀行等の預金残高証明書
ハ 負債残高証明及び債務引継承認書
ニ リース契約引継承認書
※ハ及びニは負債(リース契約)を引き継がない場合は不要
[5] 開設しようとする診療所の概要
[6]設立者全員の履歴書及び印鑑証明書
[7]役員の就任承諾書
[8]管理者就任承諾書
(開設しようとする診療所の管理者となるべき氏名を記載した書面)
管理者となるべき者の医師(歯科医師)免許証の写し
[9]社員及び役員の名簿
[10]不動産等を賃貸借する場合の賃貸借契約書の写し
[11]不動産(土地・建物)の登記簿謄本
[12]設立代表者の原本証明
[13]設立総会議事録
[14]設立後2年間の事業計画及び予算書
[15]委任状

■医療法人認可後の手続き

医療法人設立の登記
  医療法人の設立認可を受けた方は、速やかに設立登記を行い、病院等の開設のための一連の手続を行う必要があります。
設立登記手続きは、当センターへお任せ下さい。
保険医療機関の指定
  既存の診療所や病院であっても、法人化した後は新規開設扱いになります。
したがって、保険医療機関の指定等も新たに受ける必要があります。
これらの手続きも、当センターがまとめてサポート致します。
その他の手続
  出資(寄附)により法人の財産となったもの(土地、建物、車両、銀行預金等)は、すべて法人の名義に書き換えてください。
これらの名義変更も、当センターでまとめてサポート致します。

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